人生100年時代の知恵 -腹八分目に医者いらず-

腹八分目(満腹になる手前)で食事を終えたときは、心身ともに調子が良い―――こうした経験は、皆さまもされているかと思います。
腹八分目を習慣にすることは、健康に良い影響を与えるだけでなく、健康寿命を延ばすことにもつながります。

腹八分目が健康長寿の秘訣

 「腹八分目に医者いらず」ということわざは、江戸時代の学者・貝原益軒の「養生訓」に書かれていた言葉―――「珍美の食に対すとも、八九分にてやむべし。十分に飽き満つるは後の禍あり」から生まれ、世の中に広まったとされています。
 腹八分目が健康に及ぼす効果は、サルにカロリーを制限した食事を与える実験を、長期にわたって続けた結果によっても裏付けられています。
 実験では、がんや糖尿病、脳卒中の発生率が抑えられることや、寿命を延ばすことも確認されました。
 この実験結果は、人の健康寿命を延ばすヒントになると考えられています。


腹八分目を習慣にするコツ

 食生活において、腹八分目を習慣にするコツがいくつかあります。
【一日3度の食事を習慣にする】
 3度にわけることで、一回の食事における食べ過ぎを防ぎます。
【時間をかけて食事をする】
 人間の場合、食事を始めてから満腹を感じるまでに20分ほどかかります。食事に20分以上の時間をかけることが、食べ過ぎ防止につながります。
【食物繊維を含んだものを食べる】
 野菜・きのこ・海藻類などを積極的に摂ることで噛む回数が増え、満腹感を高めてくれます。
【腹八分目の胃腸の感覚を把握する】
 普段の食事量をメモしましょう。食べ過ぎていると感じたら量を減らしてみて、腹八分目のときの胃腸の感覚を、ご自身で常に把握するようにしましょう。
【ストレスに注意する】
 ストレスがあると、食べる量をある程度一定に保つことが難しくなります。まはストレス対策を行ない、穏やかな気持ちでゆっくりと食事をするように心掛けてみてください。


個人でできる感染対策

 個人的な感染対策としては、新型コロナ対策として行なった「3密を避ける」「マスクの着用(せきエチケット)」「手洗い・手指消毒」「こまめな換気」などは、インフルエンザ予防にも効果があります。
 インフルエンザの流行が、空気が乾燥する冬季にあたるため、「部屋の加湿」にも注意を向けるようにしましょう。