しっかり予防!インフルエンザ

毎年流行するインフルエンザ。でも今シーズンは、どうなるのだろうと心配されている方もいらっしゃるでしょう。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)が流行するなか、今年はインフルエンザの予防がとても大切になります。健康に冬を過ごすために、ポイントを押さえてしっかり予防しましょう。



寒さと乾燥が身体の防御力を下げる

 COVID-19に対して、皆さんが日頃行なっている予防法がいくつかあると思います。それらはインフルエンザ予防にも有効です。それらに加えて、インフルエンザウイルスが好む「寒さ」と「乾燥」への対策も大切になります。
 普段、白血球などの免疫機構は、太い血管から毛細血管まで血液に運ばれることで、細菌やウイルスの侵入を防いでいます。
 けれども気温が下がると、身体は内臓や脳などが必要とする熱(エネルギー)を確保しようと、中心部へ熱を集めることを優先します。その結果、手や足の末端部は血行が悪くなって冷えやすくなります。これは免疫機能が全身に働きづらい状態といえ、身体を冷やさないことが重要です。
 また、鼻やのどの粘膜の表面にあるじゅうたん状の線毛という組織は、ウイルスや細菌をからめとって体内に入り込まないよう働いています。この組織は、適度に潤っていないと働きが低下してしまうため、こまめな水分補給が大切になります。


インフルエンザの予防ポイント

 これらのポイントはインフルエンザだけでなく、かぜやCOVID-19の予防にもなります。
 まず今年の冬は、インフルエンザの予防接種を。もしインフルエンザにかかった時も、重症化を予防できるので、特に、基礎疾患のある方、高齢者の方は予防接種を受けてください。
 それから、マスクをしていない時に咳やくしゃみがでそうになったら、腕で口元を覆う「咳エチケット」で他の人への思いやりも忘れないようにしましょう。




インフルエンザについて

 インフルエンザは、かぜより重い症状がでることが特徴です。発症したら、水分・栄養・休養を充分とることが大切です。
【潜伏期間】1~3日程度
【症状】発症すると、38度以上の高熱の後、筋肉痛、倦怠感、頭痛、咳などの全身症状がでます。
※高齢の方は、熱が上がらないこともあります。また、インフルエンザB型は、必ずしも高熱がでない場合があります。
【診断】発症後、48時間以内に医療機関を受診し、検査キットで15分程度で感染の有無がわかります。
【治療】インフルエンザの薬と、その他の症状を緩和する薬が処方されます。
【家での過ごし方】薬を服用し、熱で脱水症にならないようこまめに水分補給しながら、安静に過ごしてください。他の人にうつさないよう学校や職場は医師と相談して数日お休みしましょう。


インフルエンザかもしれないと思ったら

 今年はいつもと違う冬になるかもしれません。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の動向がまだ予測がつかないからです。
 もし発熱したり、かぜのような症状があって受診を考えた場合は、まず医療機関に電話をしてください。詳しく症状などをおうかがいさせていただきます。
 今冬を元気に過ごすために、是非、しっかり用心・しっかり予防を心がけていただければと思います。